タワーマジックのすすめ

■気楽にマジック
 自分にはあまり縁のないものですが、スタンダードやらエクステンデッドやらの大会なんか向けた調整を詰めていく作業というのは大変なことでしょう。マジックは大会志向の強いゲームだとは思いますが、たまには冬の夜長、コタツにはいってミカンを片手に3,4人で気楽にマジックというのもそれはそれでいいものです。今回はそんな状況にふさわしいカジュアルマジックのフォーマット(ただし非公式)である「タワーマジック」を紹介しましょう。

■前置き
 まずタワーマジックの心構えですが、3,4人でマージャンをやったりテレビゲームをやったりするのとレベル的には何らかわりはありません。ドラフトのような駆け引きもありませんし、構築のようなマナカーブなどの知識も必要ありません。基本的に引いてきたカードを使って相手を打倒するだけです。ただし、3人以上で遊ぶ場合は独特の戦術に対する理解が必要になることもあります。

■遊び方
 タワーマジックを楽しむためには以下のものが必要です。
・100枚程度の基本地形抜きのマジックのカードの山
使用カードのレアリティ、エキスパンションは問いません。むしろごちゃ混ぜ状態のほうが楽しくなるでしょう。

 以下に基本ルールを記述します。

・プレイヤー全ては一つのライブラリを共有する
・手札のカードは裏向きにして出すことで「あらゆる色マナを出す、平地でも島でも沼でも山でも森でもない」基本地形として扱う
・墓地はそれぞれのプレイヤーが自分のものを持つ
・ライフは20点、初期手札は7枚、最初のプレイヤーのみ1stドローなし
・あとはマジックのリーガルルールに従う

 これだけです。ライブラリーが共有なのでデッキを構築する必要もありませんし、カードプールの不平等も発生しません。あとは引いてきたカードで全ての対戦相手を倒すだけです。
 ただし、3人戦、4人戦(若しくはそれ以上)で遊ぶ場合、独特のルールが必要になります。

■3人戦
 3人戦の場合、以下の中から遊び方を選ぶ必要があります。

ラウンドアタック:
 プレイヤーA、B、Cがいる場合、AはB、BはC、CはAにしかクリーチャーによるアタックを行えません。ブロックは自由です。
 
バトルロイヤル:
 プレイヤーA、B、Cがいる場合、好きなプレイヤーにクリーチャーによるアタックが可能です。

 基本的にラウンドアタックがお勧めです。バトルロイヤルは変に膠着する場合が多々あります。3人戦の面白いところは「目立ちすぎると2人に狙われて死ぬ」という点でしょうか?(以前ラウンドアタックで《レガシーの兵器/Legacy Weapon(AP)》と10マナをそろえたところで他の2人に危険視され、集中砲火を受けて殺されたことがあります・・。)それはそれで面白いのですが。

■4人戦
 4人戦の場合は3人戦の場合にくわえて以下の遊び方を選択することができます。

ツーヘッデッドジャイアント:
 2vs2のチームに分かれて対戦します。プレイヤーA、Bがチーム1。C、Dがチーム2となった場合、A←→C、B←→D間のみでクリーチャーのアタックが可能になります。ライフは40点を各チームで共有します。

 4人そろった場合のベストな遊び方です。通常の構築とはやや異なった呪文やクリーチャーが活躍します。特に連携がキーポイントとなり、息を合わせたプレイングが実現したときには通常の構築では見られない驚きがあるでしょう。ツーヘッデッドジャイアント戦の楽しみについてはメンタルマジック・リプレイの記事も参照してみてください。

■楽しく遊ぶために
 使用するカードのパワーが低いと膠着戦に陥る可能性があります。タワーマジックで遊ぶときに使用するカードは、スタンダード落ちして押入れの中に眠っているようなレアカードを多用するのが好ましいでしょう。特にインベイジョンブロックなどのカードを使用すると、色マナ制限がない状態でのパワーゲームが楽しめます。
 気軽に昔のカードに触れる機会にもなるタワーマジック。大会へ向けた調整の合間の息抜きや、友人同士が集った遊びの一環として是非試してみてください。

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