ミラディンプレリリース参戦記
■ミラディン!
2003/9/20。楽しみにしていた新エキスパンション・ミラディンのプレリリースパーティに参加してきました。スポイラーの内容通り、全面アーティファクト一色のこの環境。さらに、ギョッとするような能力を持つカードもいくつか存在しており、構築、限定、ともに楽しみなものです。色の役割は「クリーチャーの質」「クリーチャー破壊」そして「アーティファクトを破壊できるかどうか」が重要な要素となり、《恐怖/Terror》と《粉砕/Shatter》が同じレベルに名を連ねています(むしろ《粉砕》のほうが上?)。ここではプレリ参戦前の私の考察と、実際に参加してみてのミラディン環境の感想を記述していこうと思います。
あまり実戦の役には立たない記事になりましたが、ミラディン環境の楽しさみたいなのが伝わることを願っております。
■無色が主役
ミラディンではアーティファクト=無色が主役です。306枚のカードのうち約140枚くらいがアーティファクトであるとの事です。これは何を意味するのかをみていきましょう。
□隠れた色カード
ミラディンではたしかにアーティファクトが主役となり、色カードの占める割合の減少とともにその重要度も下がっているように見えます。しかし、起動コストに色マナを要求されるようなカードもそれなりに存在しており、そのようなカードは「色カード」として認識すべきです。かつてのMorphクリーチャーも擬似アーティファクトクリーチャーとして働いていましたがその感覚に酷似しています。各色サイクルのゴーレム達や、Spellbombシリーズ、Shardシリーズ(これは無色でも起動できますが)などは構築の際の色の割り振りに注意しておきましょう。
□装備品は(いろいろな意味で)危険!
装備品は大変有用なアーティファクトカードで、ほぼ全てが実用レベルと考えてよいでしょう。シールド戦では多数の装備品を前にあれやこれや考えることも多いはずです。しかし、装備品はあくまでクリーチャー強化に過ぎず、肝心のクリーチャーとの比率が重要な考慮事項となります。実質、2〜4枚程度しかデッキに入らないことが多いでしょう。強力な装備品ですが、その強力さに目を奪われてクリーチャー比率から目をそらしてはいけません。
□アーティファクト破壊は最重要
もはやいまさら感があるでしょうが、この環境内でアーティファクト破壊はもっとも重要なファクターとなります。アーティファクトを破壊できる緑、赤はこの目的だけにデッキに投入することも考えられます。緑という色は巨大クリーチャーのほかに、環境内でもっとも危険なパーマネントを排除することができる万能色となりおおせました。逆に、《恐怖/Terror》や畏怖のようなカードの減退化に注意してください。
□マナベースは?
やはり最近の流行とおり、マナベースはやや重めです。といっても割と細かめのクリーチャーも存在しており、デッキによっては土地の枚数を16枚程度に抑えることも可能です。ここで各色に存在するマナクリーチャー「Myr」の存在に留意してください。このクリーチャーはマナベースとなりえます。いち早く対戦相手よりもマナを増加させるこのクリーチャーは非常に有用な存在となりえます。しかも「アーティファクトである」というだけで十分その存在価値がるのです。この「Myr」を含めてデッキ内マナソースが18、19枚になるのが理想の環境でしょう。ただし、ビートダウン戦略の存在も謳われており、その場合のマナベースについては今後の研究が待たれるようです。
□色構成は?
なにしろ無色なカードが多いこの環境。主軸となるのはまず無色カード群で、それを色カードがサポートする形になります。数が少ない分、色カードの役割そのものもその色の独自色が強いものばかりです。
白:飛行、軽減、タッパー
青:親和性、バウンス、アーティファクトコントロール
黒:墓地利用、《恐怖/Terror》系、再生
赤:ダメージ呪文、アーティファクト破壊
緑:ファッティ、アーティファクト破壊、再生
これらの組み合わせの中で突出して見えるのが緑です。他にも最強のアーティファクト破壊カードを擁する赤もダメージ呪文と並んで優秀な色となります。飛行、軽減、ボードコントロールで小難しく戦う白、各種コントロール呪文で器用に戦う青、クリーチャーコントロールにおいてやや遅れをとる黒などが次点として続きます。ドラフトを行う際には赤、緑などの対アーティファクト色が人気となることを頭においておきましょう。
■実戦での感想
さて、カジュアルプレイヤーである筆者のプレリでの成績などというものは横においておきまして(!)、実際にミラディンのカードに触った感触を述べておきます。
まず、白のカードとアーティファクトカードの区別がつきにくい!!
いや、マジです、これ。そのうち慣れるのだろうか??試合開始前に友人に「白とアーティファクト間違えないように」と冗談めかしていわれたんですが、まさかホントに苦労するとは思いませんでした。んで、シールド構築の際にカードを色事に分けるんですが、アーティファクトの山が一番厚くなります。いや、当然といえば当然なんですが・・。そして、色選択がなかなか悩ましい。どうせアーティファクト主力なんだから3色くらいぶっこんでいいものなのか、2色できれいにまとめるべきなのか・・・。結局ダメージ呪文の赤と飛行の白に決定しました。緑の4/4トランプル2枚も魅力的だったんですが・・・いかんせんカードプールが狭い!
実戦で思ったことは装備品って強い!装備品の着いたクリーチャーが殴ってくると思わずクリーチャーを殺してしまうんですが、装備品を先に殺るべきかもしれません。そうすると、素のクリーチャーには殴られるわけですが・・ここは我慢のしどころかもしれません。特に+2/+0修正の装備品。古の《怨恨/Rancor(UL)》を思い出させてくれて鬱でした。しかもそいつが「装備されると+1/+1と飛行を得るコモン」に装備された日には・・・4発で逝けましたね。瞬殺Death。
そして強力なアーティファクトはほんとに強力です。アーティファクトが強力って事は選んだ色に関わらずいつでもそれを利用できるというわけで・・・。ブードラとかやっててダメダメぴっくが続いても、途中に強力アーティファクト来るだけであら不思議、最強デッキに早代わり、なんてこともありえます。
結局前日の疲れもあって、サイドイベントのブードラ開催を待たずに帰ってきてしまったので(ってかあの時間帯で開催できたのか・・??)ブードラの感想なんかは後日の機会ということで。
さまざまなアーティファクトが主役のミラディンブロック。限定、構築ともにたんまり楽しめそうです。
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